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りょう

Author:りょう
職業:臨床工学技士、米国呼吸療法士

アメリカ留学中の私、りょうが米国呼吸療法士に関する情報を週に1回ぐらいのペースで綴ります。

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「自発呼吸を温存しよう
ってのはもう何年も前から言われています。

循環への影響や不均等換気の改善etc….のため。

そして最近、特に言われているのが背側の無気肺改善効果


では、ちょっと横になってみてください。

で、呼吸を意識しないで呼吸をしてください。
(難しいですが・・・

その安静時の呼吸でお腹側の横隔膜と背中側の横隔膜はどのくらい動いていましたか

これを自分で感じることができたらすごいですね。
もちろん、自分で感じることはできません。
ですが・・・、あるMRIを使った研究では安静時の呼吸で背中側はお腹側より2倍近く動いていたというデータがでています。

そう背中側の方がよく動くのです。
それによって肺を開く。
つまり背中側の無気肺改善=リクルートメントを期待できるというわけです。

もう10年ほど前ですかね。ドルマス(ドルミカム+マスキュラックス)管理されているのを時々見ました。
あの頃は今よりも下側肺障害って注目されていませんでした
自発呼吸をなくしていたという理由で今よりも多く発生していたことは十分に考えられますね

<参考文献>
Dynamic MRIを用いた正常な横隔膜運動の動的解析 理学療法科学2004 19(3): 237-243
「ふ〜ん、吸うスピードで違うのはわかった。でも臨床的に差は出てないんでしょ

「ストロー補正(?)とPS」の続編です。

ストローを吸ってもらうとこういう切り返しを受けた方もいるかも。。

ここでえーと・・・えーと・・・と慌てずに。

チューブ補正はあった方が快適です
チューブ補正に限らず何事も快適かどうかってのは患者さんにとってかなり大事だけどこういう研究って困難です。

「Aの治療の方が快適だった」みたいな研究ってあまりないですよね。

でもでも、
快適度の研究は出ていませんが、ちゃんとチューブ補正による研究はされています。

2006年のある研究では、
「ATCを使ったグループの方がSBTを行った場合により多く抜管基準に達した」と報告されています。
SBTって何って方はこちらへ)


ちなみに昨年、SBT+sedation vacationで生存率が改善したとの研究もでているので使い方によっては面白いかもしれませんね

Jonathan D.Cohen. Extubation outcome following a spontaneous breathing trial with automatic tube compensation versus continuous positive airway pressure. Crit Care Med 2006 34:682-686

「PaO2だけで酸素化を語っていけない

呼吸管理を学び始めた頃に恩師である麻酔科の先生によく言われました。

そりゃそうですね。
PaO2が同じ100mmHgでもFIO2が0.21の場合と1.0の場合とでは肺の酸素化能は全然違う。

だからP/F ratio(PaO2/FIO2)が必要

酸素化の指標っていくつかあるけど、これって計算が簡単なこともあってかなりの普及率です。

でもそろそろ
「P/F ratioだけで酸素化を語ってはいけない
って言われる日がくるかもしれませんね。

P/F ratioが同じ300でもPEEPが5cmH2Oの場合と20cmH2Oの場合とでは肺の酸素化能は全然違うので。

以前にも「ALI?ARDS?」の記事で触れましたがP/F ratioでの診断もややこしくなっています。


最近、よく聞くようになったのがOI(Oxygen Index)。
新生児の分野ではよく使われているようですが・・・。
これはFIO2だけでなく、平均気道内圧も加味しています。
(ちなみにPEEPが1cmH2O上昇すれば、平均気道内圧も1cmH2O上昇しますね。)

前の学会でThomas Stewart先生もこれについて触れていました。
ALI/ARDSにおける死亡率の関連性を示した研究では、コンプライアンスやP/F ratioは死亡率に関連しなかったが、OIは死亡率に関連したとのことでした。

※ OI(Oxygen Index)= (平均気道内圧×FIO2×100)/PaO2

<参考文献>
Eric J Seeley. Predictors of mortality in acute lung injury during the era of lung protective ventilation. Thorax 2008 64: 994-998
「やっぱり自発呼吸ですね

私達が大事にしてることってなんだろう

伝えたいことってなんだろう

このことをミーティングを重ねて、考え続けた結果、皆の意見がこれで一致しました


でもこれをどのように表現すればいいのだろう?

多くの人が自発呼吸の温存に賛成なのは目に見えている。
ディベートにもならないし・・・。
2時間も3時間も自発呼吸のメリットを話す

いや、何人かが話すとしても統一したコンセプトが欲しい。

学術的でもあり、経験の要素も必要で、すぐに多くの人に役立てる方法は?

今は各メーカーから自発呼吸を活かしたモードが出てきている・・・
「そうだ。コンセプトは自発呼吸。そこから各モードの話につなげよう。そうすれば実践的にもなる

このように企画運営メンバーの話し合いによって決定しました。


「自発呼吸を活かす呼吸管理〜新しい機能をどう活かす?〜」

8月8日にVCTM勉強会が開催されます。

詳細はこちらへ。

とってもお勧めです。新しい発見があることを約束します。


思えば7年前に憧れの存在だったVCTM。
今はそこで最高のメンバーと企画運営ができて嬉しいです
天童までいってきました

さくらんぼはやっぱりおいしいです。
高いですけど・・・。
懇親会にていくつも食べておきました


講義に関しては多くは出れませんでしたが、聞けたのは、

呼吸管理フォーラム
各機器の特徴を活かした使い方の話が多く印象的でした。
Servoのopen lung toolやPAV+、APRVやRTX(陰圧式呼吸器)の話があり、あ〜、こんな使い方もあるんだなぁと感じました。
Open lung toolは前までそれほど使える印象はなかったけど、あのように症例で見せられると意外といけるかもと思いました。

Thomas Stewart先生の講義
正直、この先生のことはあまり知りませんでしたが、かなり有名な先生のようです
トロント大学の先生でオープンラングやHFOVなどで知られているようですね。
今回の講義はReviewで盛りだくさん。
肺保護換気はもちろん、酸素化の指標としてOI(Oxygen Index)がいいという話もありました

Negativeかpositiveか?
これは陰圧呼吸か、陽圧呼吸かのことです。
RTXも使い方によってはいろいろと使えそうです。
NPPVとRTXを比べると肺の膨らみ方が違う。
NPPVだと中心に入ってから抹消に広がる。
RTXだと広い範囲の肺が使用される+全体に同時に広がる。
その映像が印象的でした

あとやっぱり懇親会
今回は特に本で良く見る高名な先生方と多く出会えて感動でした。

また気まぐれで詳細を追加記載していきま〜す



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