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りょう

Author:りょう
職業:臨床工学技士、米国呼吸療法士

アメリカ留学中の私、りょうが米国呼吸療法士に関する情報を週に1回ぐらいのペースで綴ります。

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今週末は新潟に行ってきます
さて、今回は何を食べようか。あれ、名産ってなんだった?

今回も気の向くままに自発呼吸シリーズが続きます
そろそろ・・・あれ?教科書的に書かれてるメリットと違うな〜と思われるかもしれません。
普通の教科書に書かれていることをあえてここで再度書いたりはしません。プラス・・気の向くままだからですね〜

前の記事のプーテンセン先生の研究。
ついでに(?)おもしろい発見がありました。
個人的にはこちらの方がおもしろかった

前回と同様にAPRVの自発呼吸有りと自発呼吸無しのグループにわけてCTで比較しました。

そして面白いことが・・・。

そうそう、肺のダメージを起こすのはたっくさん空気を入れて過膨張させるのもダメだけど、呼気の時に肺がしぼんでそれが再度開く時のストレスもダメだってありましたよね
虚脱と再開通は肺を痛めるよ〜ってやつ。
虚脱と再開通はいけませんね〜。
だから虚脱をさせないためにPEEPをちゃんとかけましょうってのがよく出ています。

で、話を戻して上の実験の結果・・・

もちろん、同じ設定です。
でも自発呼吸が無い場合は、
「吸気時に再開通した肺の割合が多かった」
とあります。

吸気時の再開通が多い、逆に言えば呼気の時に虚脱した肺が多かったことを示すのだろうと考えます。

そう考えると、自発呼吸があると虚脱と再開通を減らす。
この意味でも自発呼吸は肺へのダメージを減らしているのですね。

<参考文献>
Hermann Wrigge. Spontaneous breathing with airway pressure release ventilation favors ventilation in dependent lung regions and conters cyclic alveolar collapse in oleic-acid-induced lung injury: a randomized controlled computed tomography trial. Crit Care Med 2005 R780-R788

「この刺身メッチャうま〜い!」
今はあるセミナーのために島根県にきています。
すごく料理のおいしいお店がありました
あっ、そういえば先週はチームCEで福岡県にいました。
各地でいろんな方と交流が持ててうれしいです。
2週間後は新潟です。新潟の方よろしくです。

さてさて、自発呼吸の続きです。
この話題は個人的にも好きなのでちょっとシリーズ化しようかぐらいの勢いですね

前回は横隔膜の背中側がお腹側よりもよ〜く動いているよって話でした。

「ふ〜ん、でもそれって換気に影響するの
なるほど、そうきましたか。。

ならCTをとって空気の入り方を調べましょうか。
CTを上半分と下半分に分けて下側(背中側)がちゃんと換気されているか見ようじゃないか。
う〜ん、モード変更すると純粋な自発呼吸の比較ができないなぁ。
APRVの自発呼吸無しと自発呼吸の有りで比較してみようか。

って比較したのがプーテンセン先生の2005年の研究ですね。

ちなみにこのプーテンセン先生は自発呼吸に対していろんなことを調べています。
ぜひお会いしたい先生の一人ですそれまでにはたくさん予習をして質問攻めにしたいです

さて、上記の結果、どうなったでしょうか

はい、予想通りです。

APRV+自発呼吸有りの場合はAPRV+自発呼吸無し比較して背中側がよく換気されていました。うん、やっぱりその横隔膜の動きに伴って換気もちゃんとされているってことですね


<参考文献>
Hermann Wrigge. Spontaneous breathing with airway pressure release ventilation favors ventilation in dependent lung regions and conters cyclic alveolar collapse in oleic-acid-induced lung injury: a randomized controlled computed tomography trial. Crit Care Med 2005 R780-R788

「自発呼吸を温存しよう
ってのはもう何年も前から言われています。

循環への影響や不均等換気の改善etc….のため。

そして最近、特に言われているのが背側の無気肺改善効果


では、ちょっと横になってみてください。

で、呼吸を意識しないで呼吸をしてください。
(難しいですが・・・

その安静時の呼吸でお腹側の横隔膜と背中側の横隔膜はどのくらい動いていましたか

これを自分で感じることができたらすごいですね。
もちろん、自分で感じることはできません。
ですが・・・、あるMRIを使った研究では安静時の呼吸で背中側はお腹側より2倍近く動いていたというデータがでています。

そう背中側の方がよく動くのです。
それによって肺を開く。
つまり背中側の無気肺改善=リクルートメントを期待できるというわけです。

もう10年ほど前ですかね。ドルマス(ドルミカム+マスキュラックス)管理されているのを時々見ました。
あの頃は今よりも下側肺障害って注目されていませんでした
自発呼吸をなくしていたという理由で今よりも多く発生していたことは十分に考えられますね

<参考文献>
Dynamic MRIを用いた正常な横隔膜運動の動的解析 理学療法科学2004 19(3): 237-243
「ふ〜ん、吸うスピードで違うのはわかった。でも臨床的に差は出てないんでしょ

「ストロー補正(?)とPS」の続編です。

ストローを吸ってもらうとこういう切り返しを受けた方もいるかも。。

ここでえーと・・・えーと・・・と慌てずに。

チューブ補正はあった方が快適です
チューブ補正に限らず何事も快適かどうかってのは患者さんにとってかなり大事だけどこういう研究って困難です。

「Aの治療の方が快適だった」みたいな研究ってあまりないですよね。

でもでも、
快適度の研究は出ていませんが、ちゃんとチューブ補正による研究はされています。

2006年のある研究では、
「ATCを使ったグループの方がSBTを行った場合により多く抜管基準に達した」と報告されています。
SBTって何って方はこちらへ)


ちなみに昨年、SBT+sedation vacationで生存率が改善したとの研究もでているので使い方によっては面白いかもしれませんね

Jonathan D.Cohen. Extubation outcome following a spontaneous breathing trial with automatic tube compensation versus continuous positive airway pressure. Crit Care Med 2006 34:682-686

「PaO2だけで酸素化を語っていけない

呼吸管理を学び始めた頃に恩師である麻酔科の先生によく言われました。

そりゃそうですね。
PaO2が同じ100mmHgでもFIO2が0.21の場合と1.0の場合とでは肺の酸素化能は全然違う。

だからP/F ratio(PaO2/FIO2)が必要

酸素化の指標っていくつかあるけど、これって計算が簡単なこともあってかなりの普及率です。

でもそろそろ
「P/F ratioだけで酸素化を語ってはいけない
って言われる日がくるかもしれませんね。

P/F ratioが同じ300でもPEEPが5cmH2Oの場合と20cmH2Oの場合とでは肺の酸素化能は全然違うので。

以前にも「ALI?ARDS?」の記事で触れましたがP/F ratioでの診断もややこしくなっています。


最近、よく聞くようになったのがOI(Oxygen Index)。
新生児の分野ではよく使われているようですが・・・。
これはFIO2だけでなく、平均気道内圧も加味しています。
(ちなみにPEEPが1cmH2O上昇すれば、平均気道内圧も1cmH2O上昇しますね。)

前の学会でThomas Stewart先生もこれについて触れていました。
ALI/ARDSにおける死亡率の関連性を示した研究では、コンプライアンスやP/F ratioは死亡率に関連しなかったが、OIは死亡率に関連したとのことでした。

※ OI(Oxygen Index)= (平均気道内圧×FIO2×100)/PaO2

<参考文献>
Eric J Seeley. Predictors of mortality in acute lung injury during the era of lung protective ventilation. Thorax 2008 64: 994-998

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