「PICU(小児のICU)で
NO(一酸化窒素)療法のオーダーがはいったよ」
お~

今まで使っている最中は何度かみたけど、スタートから見るのは初めて。
セットアップをちょっと手伝っていざスタート

ちなみに
NO療法とは肺高血圧の患者さん(特に新生児)に対してよく使われる療法。NOが肺の血管を選択的に拡張します。日本でもみれます。
今回の適応はなんだろう~

ちょっとナースとドクターの話を立ち聞き

「血圧が低いからなんとかなんとか・・」
あんまりよく聞こえないなぁ。
思い切ってドクターに尋ねる。
医師「この患者は
Glenn shuntがあってな。
Glenn shuntとはなんとかなんとか・・・」
この時は全然わからなかったのですが、家に帰って調べるとhypoplastic left ventiricular(左心室低形成?)のOPの一つで、上大静脈から肺動脈へシャントを作る方法のようです・・。非常にややこしいです・・。
りょう「血圧を上がるのを期待してるのですよね?」
医師「うん、血圧上昇とHRダウンを期待しているよ。」
りょう「今回も肺高血圧症の適応と思っていました。」
医師「それもあるかもね。はっきりとはわからない。肺動脈を開いて前負荷が上がると考えているけど今回の例でうまくいく確信はないんだ。」
さて、数時間後、FiO2が0.4から 0.6に上がっていました。SPO2が下がったみたい。HRもBPも横ばいでした。
そのまま、実習時間終了となって帰ったけどどうなったんだろう~。
次に行った時にデータだけでも確認しなければ・・。
見慣れない
NO療法、今回は
Glenn shuntが絡み一段と理解しにくい症例でした
私の勤めている病院ではNICUでNOを使うのは
年間5例くらいかな??
新生児の肺低形成、横隔膜ヘルニアで使いますが、
アンマリ症例はないです。
ほとんどHFOで大丈夫です。
Fio2を60以上でも酸素化があんまりの時に使ってます。
小児、新生児の心臓外科をウチはやってないので、
解りませんが、右心系をバイパス(奇形で右心がない)
(左じゃないよね?)ので肺血管を広げて
抵抗を下げたいのかな??
さて、質問です。
アメリカではNOガスはどういった扱いですか?
日本は医療ガスではないので、保険適応ではないです。
病院の負担となると思います。
(あの工業用のショボイ機械はヒドイ)
また、アメリカでは肺移植や心肺同時移植も
多くやられていると思いますが、そういった場合も
使用されていると思われているがどうなんでしょうか?