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りょう

Author:りょう
職業:臨床工学技士、米国呼吸療法士

アメリカ留学中の私、りょうが米国呼吸療法士に関する情報を週に1回ぐらいのペースで綴ります。

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ゆっくり~PV loop

「みなさん、PV loopは観察されてますか

これってかなりおもしろい
LIP、UIPはもちろん、コンプライアンスが大きく変化する圧力はどこ?なんてのもわかる。
リクルートメント前後でloopの変化を比べて肺の状態も評価できる。
すごくないですかぁ

今時の人工呼吸器ならそのほとんどがPV loopを表示できますよね。
通常の換気中に表示されるPV loopは「動的PV loop」っていわれます。

でも残念ながら・・・それは参考になりません(グスン)

必要なのは動的PV loopじゃなく、静的PV loop。

んにゃ?なにそれ

代表的なのはスーパーシリンジ法。
どデカシリンジ(3Lらしい・・)を使って50mlまたは100mlずつ空気を肺へ送り圧力を測定していく方法です。

この方法の違いで表示される結果が大きく変わってしまうのだ。

風船とストローを用意しましょう
風船にストローをくっけて力いっぱい「ふうぅ~」って膨らませてください。
う~ん、口の中すごい圧力。
風船の中の圧力との差って大きそう。
これが動的。

次は少しずつ膨らませてください。
さっきみたいに口の中はすごい圧力ではないですよね。
風船の中の圧力との差も小さそう。
これが静的。

PV loopも同じ。
動的だと肺(風船)の中の圧力をちゃんと反映しない。

じゃあどうしたらいいのって
どデカシリンジを買って下さい・・・なんて言いません。

もしシリンジマニアで持ってたとしてもベッドサイドでの測定はとても大変。

ということで代わりにlow flow PV loop(準静的)ってのを使います。

10L/min以下の低い流量(low flow)でPV loopを描くと静的PV loopと同様のLIPなどが得られるなんて言われています(参考文献1)

そういえば、あのAARCをリードしているDuke大学のMacIntyre先生も2007年のCSRC(カリフォルニアの呼吸学会)にてlow flowじゃないと意味がないと言っていました。

参考までにlow flow (黒)と通常のflow (赤)の比較した写真です。
かなり違いますね
DSCF0472.jpg


<参考文献>
1)Quentin Blanc et al. Inspiratory pressure-volume curves obtained using automated low constant flow inflation and automated occlusion method in ARDS patient with a new device. Intensive Care Medicine; 28(7) : 990-994

コメント

wasabiと申します。いつも楽しく勉強させて頂いています。low flow PV loopについて、過換気にて自発呼吸を抑制し測定しているのですが、その再現性に疑問をもっています。得られたデータにばらつきがある場合どのようにその情報を活用していけばよろしいでしょうか?ちなみにXLで測定しています。

りょうさんではないですが、わかる範囲で説明します。
low flow pv実施前にRMを実施したでしょうか?以前、自分が経験したことなのですが、RMを実施していなかったり、実施していても不十分であったり、するとlow flow pv の再現性が乏しいことがあります。

キキさんご返答ありがとうございます。
たしかに!!!!RMを行ってない場合、肺内は不均一でデータのばらつきが多くなりそうですね。当院では、あまりRMを行っていません。その理由として、何回かRMを行ったのですが、PAfになったりレートが延びたりと、恐ろしい経験を何度かしております。それよりもRM効果もあるAPRVを使用しております。それだけでも十分な効果あるように感じております。
RMはどのよな方法で主に行っているのでしょうか?よろしければ教えていただけないでしょうか?

当施設ではRMは基本的にはAmato先生が推奨している40/40法を実施しています。ただし、これでも不十分な時は3breath法を使用して圧を70cmH2Oまで上げる時もあります。ただし、循環動態への影響や圧外傷を引き起こす可能性があるので十分な注意が必要ですが(まだ、経験したことはありませんが…)。他にもLapinsky先生やMedoff先生やBein先生が推奨しているいろいろな方法がありますがどれが1番優れているかはわかりません。りょうさんの方が詳しく知っていると思うので是非、りょうさんにも聞いてみて下さいね。
それとRMを実施してからでないとlow Flow PVの効果は十分発揮されないのではと思いますよ。

>キキさん
フォローありがとうございます。

>wasabiさん
再現性がないとのこと。2つの原因が思い浮かびました。
まず一つがキキさんがご指摘のRMです。
low flow PV自体、RMの効果がありますので、事前にRMをしていなければ同じ波形は表現されない可能性はありますね。
ちなみにこちらはPVループの再現性の研究です。resonable(適度な訳がわかりませんが、結構前向きな表現です。)に再現するとあります。
http://www.medscape.com/viewarticle/461440

2つ目の考えられる原因は過換気にしてからlow flowとのことでしたが、auto PEEPを残したままになっている可能性です。よく似たことでAPRV使用時にも同じような間違いが起こることが多いです。

RMに関して日本で多く使われている印象なのは3breathと40/40(Dukeで使用です。Amatoは別の方法だったと記憶していますが・・。キキさん、もし文献等ご存知であればぜひ。)です。3breathは循環への影響が多い意見も聞きますが、その分40/40よりもより効果的という意見も聞きます。
APRVで効果があるとのことで、効果があるならどの方法でもよいとは思います。ただ3breathはPF500近くまでいくのを見て驚くことが多いです。

何はともあれ、こういったことを話し合う医療スタッフ(CEですよね?)が増えてうれしいですね。多くの医師はここまで機器に関して関心を持つことが少ないですから、いいチーム医療になればいいですね。こういった病院がより増えればいいですね。



りょうさん・キキさんいろいろなご意見ありがとうございます。
確かに、40/40より3breathの方が開く印象があります。
Lachmann先生のようにAUTO PEEPを使用した方法も良いのではと思っています。いずれにしても、合併症には、十分なvolume resuscitation が重要とのことですよね。
>auto PEEPを残したままになっている可能性です。
これに関しては、呼気フローがベースに戻っていることをきちんと確認しております。APRVのRM効果は、他のRMにように短時間で劇的な効果はえられませんが、12時間、24時間と確実に開いてくれる印象です。
以前は、Plow時間の設定にP-Vループ測定していたのですが、最近は呼気フローの減少率や波形、理学所見、換気量、SPO2,auto PEEPなどで設定していくことが多くなっている感じです。
>こういったことを話し合う医療スタッフ(CEですよね?)が増えてうれしいですね
一応(勉強不足な)CEです。なによりも、このブログのように教科書に載ってないことを情報発信していただける場があることが私にとっては、とては良い勉強になります。
今後ともいろいろご教授して下さい。よろしくお願いします。

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