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りょう

Author:りょう
職業:臨床工学技士、米国呼吸療法士

アメリカ留学中の私、りょうが米国呼吸療法士に関する情報を週に1回ぐらいのペースで綴ります。

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咳の強さと抜管

「呼吸が安定してきたから抜管できそうかな~」

「先生、ちょっと咳の強さを確認します。」

抜管の際には、咳がちゃんとできるかどうかの確認が重要です。

咳ができないと排痰ができないので危ないです。


で、この咳の強さ、どうやってわかりますか
強い、普通、弱いってのもありですが、まぁ、人によって必ずばらばらになりそうです。

一体、どのくらいの咳の強さがあれば抜管できるんだ?と思って調べたことがあります。

いくつかの論文をみてみると、最大呼気フロー60L/min以上っていうのが多い。(ある論文によると60L/min以下だと5倍抜管に失敗しやすいともある)

ちなみに最大呼気フローとは、フロー波形の呼気側の一番低い位置にある時にフローの値です。
すぅ~っと吸った時に、吸気側が一番高くなる位置が最大吸気フロー、
はぁ~っと吐いた時に、呼気側が一番低くなる位置が最呼気フロー。

それ以来、吸引等で咳をする時はすぐに最大呼気フローをチェックしています

これで咳の強さを客観的に数値で評価することができますね

<参考文献>
Chest. 2003 Jul;124(1):262-8.
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「終わった
初の試みだったLonny先生のワークショップが無事に終了しました
通訳は大変!ということをまた改めて認識しましたが、それでも非常に楽しめました。

今回、Lonny先生はPCVの話を多めにしてくれたのですが、本日のトピックはその延長線上でPCVとプラトー圧でいきましょう

このブログの読者の多くの方はプラトー圧を知ってますね?
わかりやすいのが、VCVで吸気時間中に、ガスを送っている時間とそれがとまる時間があって、止まる時間の方の圧力です。

え?わかりにくい
では、「はい、深呼吸して~」「はいて~」
吸気と呼気の間にポーズ時間がありましたよね?
通常の呼吸でもわずかにあります。
それを人工呼吸でも作ることができるのですが、VCVの換気だとピン!ときやすい。

そしてその時の圧力がより肺胞の圧力を反映するということで、肺障害に対してより大事なのでしたよね。プラトー圧を30cmH2O以下に維持しようといくつかのガイドラインででています。

さて、ここでちょっと混乱しやすい点なのですが、二人のDrがPCVのプラトーについて話しています。どちらが正しいでしょうか?

Dr.A:PCVでは毎回、吸気圧=プラトー圧ですよ。
Dr.B: PCVの吸気圧とプラトー圧は全く別物ですね。

さて、意見が大きくわかれました
プラトー圧は肺胞の圧力を反映しているはずなので、肺胞の圧力を測ればわかります。では、測定してみましょう!っていっても普通は無理なのでTTLと呼ばれる高級なテスト肺で模擬してみました。TTLは肺胞圧も表示できます。

さて一つ目の写真。
見にくくてすいません。PC-ACで吸気圧は20cmH2Oです。
人工呼吸器の上がflow 波形、下が圧波形、そして一番下の別のモニターが肺胞圧を示しています。そのモニターの目盛は0-20cmH2Oです。(スケールが異なるので波形の大きさも異なる)

ここでよく見ると、PC-ACの吸気圧20cmH2Oで肺胞圧も20cmH2Oになっているがわかります。
じゃあ、Dr.Aが正しいのかぁ~・・・ってそうとも限らない。

二つ目の写真。
次も20cmH2Oの吸気圧の設定ですが、肺胞圧は20cmH2Oに達していないのがわかります。

二つの違いはなんだろう
はい、写真をよ~く見るとわかります。
フロー波形の吸気側が0に戻っているかどうかの違いなのですね。
0に戻っているなら吸気圧=プラトー圧、0に戻っていないなら吸気圧>プラトー圧ですね。

そして今回示した肺胞圧を簡単に表示してくれるのが、吸気ポーズでプラトー時間を伸ばした場合(=プラトー圧測定)の表示です。

<今回のポイント>
・PCVで吸気フローが0に戻っていれば吸気圧=プラトー圧
・PCVで吸気フローが0に戻っていなければ吸気圧>プラトー圧
・吸気ポーズでプラトー圧=肺胞圧を測定できる。




PCVflow0


PCVflownot0.jpg


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