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りょう

Author:りょう
職業:臨床工学技士、米国呼吸療法士

アメリカ留学中の私、りょうが米国呼吸療法士に関する情報を週に1回ぐらいのペースで綴ります。

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さて、クイズ

2つの食器洗い用のスポンジを用意しました。
1つ目はちょっとしめらせる。
2つ目は思いっきりしめらせる。

より重いのはどっち
またスポンジの中の空気がより少ないのはのはどっち

これがBoneやGattinoniが話しているスポンジラングのコンセプトにつながりまーす。

スポンジラング(Sponge lung)なんてややこしい表現してるけど、一度わかれば簡単さ

もちろん、上のクイズ、より重いのは思いっきりしめっているスポンジ。
空気も追い出されていますね、特に下の方で。。

肺で考えると・・・・
普通の肺とARDSの肺で水が多いのは・・ARDSの肺。
そしてより重い

これで仰向けに寝ているなら背中側に水分がたまる。
より重いから、そこの空気がおいだされて肺が潰れますね

あっ、スポンジと同じだ・・・ってなりませんか

これで膨らみを維持するならその重みよりも高いPEEPが必要になりますね。


―まとめー
・ARDSの肺は水のために重い。
・重みのために下の方で空気が追い出されて肺が虚脱。
・膨らみを維持するならその重みと同じだけのPEEPが必要。

<参考文献>
Luciano Gattinoni. The concept of “baby lung”. Intensive Care Med2005 31:776-784

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ってどんな感じでしょうか

先日、某大学K先生のAPRV講演の同行で台湾に行ってきました
K先生はお若いですが、すばらしい知識をお持ちの方です。


「おそらく台湾の呼吸管理は随分遅れているだろう」

そんな印象を持っていったのですが、行ってみて変わりました。

台湾では5-6年前からRT制度が確立し、約2000人のRTがいます。その多くは元ナースでとても勉強熱心

まずは台湾呼吸療法学会でのK先生の講演。
なんと!英語での講演にも関わらず、100名近くが入り、立ち見状態。さらに質問タイムでは多くの質問がでました。

その後は3つの病院を回りました。
ここでも多くの質問がでて、中には随分マニアックなRTもいました。

最後はそのマニアックなRTとディスカッションタイム
それがあまりに楽しく、同行者という立場も忘れて、がんがんディスカッションに入らせてもらいました

最後に私が感じた日本と台湾の呼吸管理の違い。

少なくても人工呼吸管理の平均点においては台湾が上でしょう。

それは「RT制度」「勉強熱心な人の数の多さ」の違いから来るものかもしれません。

日本とアメリカも平均点は違いますが、個人的には台湾のRTはアメリカよりも勉強熱心な印象を受けます。

台湾はこれからまだまだ伸びていくと思います。


ちなみにK先生のブログでも今回の台湾遠征の事が書かれています。



「あ~、このARDSの患者さん、肺固いね~

よく使われる表現です。
私も使います。
でも厳密に言えば間違いなんです。

ARDSの時ってコンプライアンスが低くなりますね。
それって肺胞一つ一つのコンプライアンスが下がるから

「う~ん・・・」

ってとこでイタリアからガティノーニ(Gattinoni)先生の登場です

「チャオそれは・・・・・だからだよ」

なるほど。そうだったんだ

先生によると、ARDSの患者さんの肺は固い・・・というより、空気の入ることのできる肺胞の数が少ない。だからコンプライアンスが下がる

例えば僕らの肺が突然半分潰れてしまったとする
それでも同じ一回換気量を無理にいれればもちろん圧はあがる
ということはコンプライアンスは低く表示される。
でも大丈夫な肺胞一つ一つのコンプライアンスは問題ないよね。

それと同じこと

まとめると肺は固くなっているのではなく、小さくなっている。
研究では5、6歳の子供と同じぐらいになっていた。
だからこの考えはベイビーラングコンセプト(baby lung concept)なんて呼ばれます。

そう考えれば6ml/kgの換気量なら安全とか言えませんね。
換気できるエリアが小さければそこはパンパンに過膨張してるかも。。

<参考文献>
Luciano Gattinoni. The concept of “baby lung”. Intensive Care Med2005 31:776-784



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