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りょう

Author:りょう
職業:臨床工学技士、米国呼吸療法士

アメリカ留学中の私、りょうが米国呼吸療法士に関する情報を週に1回ぐらいのペースで綴ります。

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5~6年前、そう私が留学する前ぐらいは
「腹臥位は酸素化は改善するけど、生存率に差がでないからなぁ

そういった見解が一般的だったと思います。

でも帰国後、ある施設で、
「腹臥位を行わなければ助からなかったと思える症例」
も聞いていますし、肺の拡がり方が改善する症例も見ています。

腹臥位は一体有用なのそうでないの
と思っていた矢先・・・
前の北海道での救急医学会である先生が
「最近、腹臥位で生存率が改善したという研究が出た。」
というのを聞いて気になっていました。

その先生が言っていた文献かどうかはわかりませんが、
こんなの見つけました
「ARDSにおける腹臥位の効果―メタアナリシスー」

過去の4つの研究に対してメタアナリシスを行い、酸素化、死亡率、人工呼吸器装着日数、VAPの発生率をみていますね。

結果を見てみると、おぉ~
酸素化改善はもちろんですが、重症患者において死亡率の改善もあったと出ています。


<参考文献>
Alsaghir,Abdullah H. MD. Effect of prone positioning in patients with acute respiratory distress syndrome: A meta-analysis. Critical Care Medicine.2008; 36 (2): 603-609
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ALI?ARDS?

ふとRespiratory Care(日本語版)を読んでいると・・・

Villar先生の文献(1999年)を参考に、
「ALI/ARDSの定義はシンプルだけど、高いPEEPでP/F ratioとX-rayが改善することがあって、ALIの定義に入らなくなるよ。」
ありました。


ラッハマン先生が、
「ALI/ARDSの定義はあてにならんわ~。
だってPEEPでP/F ratioは変わるのはみんな知ってるし、X-Pも変化してしまうんやって
と言っていたのを思い出しますね。
(ほんとに大阪弁ならいいんですけど

でも確かにあの定義に従うと、
PEEPをあげたらARDSからALIになったぁ
PEEPをさげたらALIからARDSになったぁ
ってなって診断が一瞬で変化して大変です。


ついでにVillar先生の元文献をたどると・・
「従来の診断基準でやってもよくわからないから、PEEPを考慮してARDSとALIを診断すると死亡率もきれいにわかれてよりよい診断になった。」
とありますね。
分ける基準のPEEPが5cmH2Oなのは、なんとも言えませんが、1999年の時点でそんなことをしているところがおもしろいですね。


<参考文献>
Kenneth P Steinberg, Robert M Kacmarek. 一回換気量は、殆ど全ての急性呼吸不全の患者に対して、6ml/kgに設定されるべきか?Respiratory Care(日本語版)2008; 1(2): 27-43

Villar J. Current definition of acute lung injury and the acute respiratory distress syndrome do not reflect their true severity and outcome. Intensive Care Med. 1999; 25(9): 930-5
ご無沙汰してます。ちょっと本業がバタバタで更新遅れました。

最近、講師業が多いです。
大阪技士会 「肺保護について」
チームCE 「人工呼吸器のアラームについて」
某大学 「RTを目指して」
の話をしてきました。(しかも土、日、火とほぼ連続

せっかくなので今回はそこで使用したネタを一部書きます。

ここ数年VILI(人工呼吸による肺障害)が注目されてますよね。
で、その原因として圧が悪いだの量が悪いだの、それによって生じた炎症性因子が悪いだのって・・・。

ん~、ちょっと待てよ。ここで疑問。
そもそも圧が悪いのか量が悪いのか
はっきりしようよ。
って話は実は結構前からあったようです


1988年のDreyfussによるネズミの実験です。

ねずみの胸腹部にバンドを巻いて人工呼吸を行った。
(バンドは圧の調整に用いられる)

1、高い気道内圧+高い一回換気量
2、高い気道内圧+低い一回換気量
3、低い気道内圧+高い一回換気量

肺障害を起こしたのはどれでしょうか(正解は2つ)

1は当然ですね。簡単です。
ならあと一つは?

うん、答えは・・・・3です。(驚き

そう、高い気道内圧は問題にならなかったんですねぇ。
つまり量による過進展(オーバーストレッチ)が悪さをしている。

ここからBarotrauma(圧による障害)ならぬ、Volutrauma(量による障害)が注目され始めました。




<参考文献>
Dreyfuss D. high inflation pressure pulmonary edema: respective effects of high airway pressure, high tidal volume, and positive end-expiratory pressure. Am Rev Respir dis 1988; 137(5): 1159-1164



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