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りょう

Author:りょう
職業:臨床工学技士、米国呼吸療法士

アメリカ留学中の私、りょうが米国呼吸療法士に関する情報を週に1回ぐらいのペースで綴ります。

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ご意見、ご感想はいつでも歓迎です。こちらまでお気軽に。


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先週の週末は日本臨床工学会 in 山形に参加してきました

懇親会での山形料理は最高でした。
ぜひ、もう一度食べたいな~。

さて、学会に行って得れることといえば何でしょうか
新しい情報、仲間との出会い、郷土料理(?)、いろいろとあると思いますが、現在の学会の流れというか、方向性がわかることも大事なことかなと思います。

今回、個人的に感じた学会の方向性は、「呼吸のフィジカルアセスメント」と「研究関連の重視」といった印象でした。

CEにおける呼吸のフィジカルアセスメントは年々重視されてきています。
今回は、フィジカルアセスメントに関するセミナーに加えて、さらにワークショップも開催されました。
呼吸療法において、CEの臨床への参加をずっと言い続けたきたつもりだったので、今回はワークショップに参加できてよかったです。
一人でも多くのCEが、今回のワークショップを通して、「人工呼吸は機器管理だけでなく、患者を診て、アセスメントする必要があるんだ」と思ってもらえたらうれしく思います。

もう一つ、「おおっ」と思った点が研究関連のトピックの多さです。
臨床研究に関する教育講演に加えて、プレゼン手法に関するセミナーまでありました。
研究でもこんな見方ができるのかとか、プレゼンはこんな考え方でもいいのかなど、研究、プレゼンともに興味津々な私には楽しいセミナーばかりでした。

今回の学会では、セミナーも面白かったし、ワークショップでも話せたし、かついろんな方々に出会えて、郷土料理もおいしくてよい時間を過ごす事ができました
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学会に行ってよく思う事..
「CEの人工呼吸(臨床関連)の学会発表が少ない。」
私はCEはより臨床にはいっていくべきと思っています。
それこそ人工呼吸では米国のRTと同じくらいになるべきと思っています。それを考えるともっと人工呼吸(臨床関連)の発表があってもいいと思っています。

なぜ少ないのだろう?
・興味がない・・・
ん~、その場合は仕方ないですね。

・教えてくれる人がいないのでいまいち不安。
・やってみたいけど、自信がない。
・統計もあまりよくわからないし・・。
こういう声ってあると思います。
やってみたい気持ちはあるけど、ちょっと不安だとか、自信がないとかそういった方に対して何かサポートできないだろうか?
いや、できるはず、それをきっかけにCEの人工呼吸ももっと盛り上がってほしい。
そういった理由から、今回、人工呼吸の学会発表サポート企画を考えてみました。

<対象>
人工呼吸の臨床に関心のある臨床工学技士で学会発表をしたいと少しでも考えている方
(他の職種の方は内容により、応相談)

<サポートできること>
・こんな研究発表したらおかしいかな?
→調べたいことや施設の特徴から内容の相談や提案をします。
・これってすでにずっと前からでていること?
→わかる範囲ですが、先行研究の調査を手伝います。
・統計は、全部T検定でいいの?
→データによって統計の方法が異なります。統計処理の提案します。
・できたけど、これでいいんかな?
→できあがった内容の確認し、意見交換をします。
・なんか見にくい・・・
→伝わりやすいプレゼンの見せ方を提案します。

もちろん、これらのうちの一つでも、複数でもOKです。

<トピック>
人工呼吸関連でかつ臨床に関連している内容のみとします。
(機器の実験等は詳しい方が多くいらっしゃいますので、そういった方々にお願いください)

<条件>
謝礼、食事など必要ありません。
共同演者に名前を載せる必要もありません。
ただし、メールでのやりとりの際に、所属と名前、内容を明記できることが条件です。
また学んだことは積極的に広めてください、後輩に教えてください。
一人で持っていてもできることは少ないです。
そういった気持ちを持てる方を優先させて頂きたいです。

<募集期間>
募集期間はありませんが、一人で対応できる数に限界があるので、数が限界になるとストップします。また本業が多忙すぎて対応できなくなった場合もストップします。

<最後に>
「まだまだ完璧じゃないから」
「こんな内容じゃ、発表できないよ」
そういった声を聞くことがあります。
完璧を目指してやれないぐらいなら、完璧じゃなくてもやった方がいい!
学会発表ってそういった練習の場と思っていいのではないでしょうか。
私のこれまでの学会発表も完璧とは程遠いです。
でも実際に発表することによっていろんなことが勉強になりました。
ぜひその一歩を踏み出してみてください。

ちょっとやってみようかな思った方は、ブログ左上のプロフィールからメールを頂けたらと思います。ご相談だけでも可能です。私自身もこれを通して研究発表を楽しみたいと思っていますのでどうぞお気軽にご連絡ください。

ご報告

ブログ読者の皆様に報告があります。
2011年の秋に某病院に就職し、立ち上げ等を行ってきましたが、4月より再度人工呼吸器のメーカーに戻ることに致しました。

このことに関して一部誤解が生じて噂が広まっている可能性もあるようです。誤解のまま噂が広まり、関係者の方に迷惑がかからないようにここに明記しておきます。

病院では、さまざまな経験をさせて頂きました。
それは新しい臨床工学室の立ち上げ、今まで経験がなかった心カテ業務や久しぶりの血液浄化だったり、管理職というのも非常に勉強になりました。(もちろん、その中には大変すぎてもう無理・・・と思ったこともありました。)

また、私が病院で特に行いたかったのは、人工呼吸に関する臨床と研究です。スタッフの協力体制のおかげで主にICUにいることもできたので、臨床現場でこれまで気付かなかった新しい発見がたくさんありました。もちろん、日本ではRTとしてではなく、CE/MEの業務範囲内ですが、それでも数多くの発見がありました。研究に関しては、私は研究や学会発表が好きです。海外も含めて、よく立ち上げ時にここまでさせてもらえたなと思えるぐらい学会発表をさせてもらい、感謝しています。

つらいこともありましたが、上記のように楽しいことも多々あり、人工呼吸管理に関わる一CE/MEとしてはいい環境だったと思います。

ではなぜ?

医療機器メーカーのマーケティング部門というのは、とても大変なのですが思った以上に興味深いです。
常に最新の論文に目を通してまとめておいたり、海外本社との会議や交渉、市場を把握して戦略の構築などまた別のおもしろみ、やりがいがあります。

自分のこれまでの経験を活かしつつ、かつビジネスにもう一度挑戦してみたい。そういった気持ちが芽生えてからかなり悩みました。
臨床現場に戻る時に歓迎、応援してくれた多くの方に申し訳ないと葛藤しました。
しかし、悩んだ結果、最終的には企業に戻ることに決めました。

臨床現場はやっぱり重要です。
でもそういった情報を全国に広める役割も必要だし、そういった人間を育成できる人も必要だと信じています。

今後は海外とのやり取りを通して、そして情報を全国に広める役割として、呼吸管理、そして医療に貢献したいと思います。

まずは、今回、短期間でしたが、人工呼吸の臨床と研究で学んだことを少しでも還元できるように何ができるか試行錯誤してみたいと思います。

「お~!、とうとう出た

今まで、ずっとクリアにならなかった成人ARDSに対するHFOVの有用性。

実は、留学中もAARC(米国呼吸療法学会)で議論がされたりしていて気になっていました。

それがとうとう出ました。

しかも、New England Journal of Medicineです。
(非常に掲載が困難だが、その分信頼性が高い雑誌)

さて結果は・・・

「成人における中等症〜重症のARDS患者においてHFOVは低一回換気療法、 高PEEPの人工呼吸と比較してより院内死亡率を減少させない, もしくは増加させるかもしれない

え?そうなん
結構なインパクトです。
オープンラングがそのまま否定されるわけではないですが、ある意味ちょっとショックです。

HFOVには結構関心があったのですが、これで使いづらくなってしまいました。


<参考文献>
N Engl J Med. 2013 Feb 28;368(9):795-805
N Engl J Med. 2013 Feb 28;368(9):806-13


SCCM(米国集中治療学会)に行ってきました。
場所はなんと・・・プエルトリコ(カリブ海のあたり)です。
飛行機で20時間以上もかかりました

さて、SCCMの発表形式は、AARCとはまた異なります・・・が、日本のポスター発表に近い形式となっています。

1)ポスターをはる
初日か、二日目ぐらいにはります。
一応、時間指定されていますが、みなさんあまり気にしていない様子でした。

2)プロフェッサーラウンド
「Professor walk round」という時間があります。
この時に座長がまわってきて発表を聞き、質問をしていきます。
今回は、10人ぐらいに囲まれて2,3の質問を受けました。
一応、1分の口頭説明と5分のディスカッションと言われていましたが、この時間配分も実際はあまり気にされません。

3)ポスターをはずす。
学会終盤の指定の時間にポスターをはずして終了です。

ちなみに、今回は、布ポスターにトライしました
海外のポスター発表は、大きなポスターに印刷して、筒にいれて持ち運ぶのが一般ですが、海外なので荷物も多く、持ち運びに困ります。
布ポスターはしわになりにくいから、スーツケースにいれて持ち運べるというのが売りです。
さて、結果は・・・・。
結構、しわになりました(笑)
やっぱり、布でも筒に入れた方がよさそうです。
SCCM



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